始める前に必要なもの
IngramSparkでは、印刷準備が整ったファイルと、いくつかのビジネス上の決定を事前に済ませておく必要がある。スムーズに進められるよう、タイトル作成前にこれらを揃えておこう。
自分専用のISBN
広い流通を目指すなら、小売店から割り当てられる無料のものではなく、自分で所有するISBNが必要になる。米国ではBowkerから購入するが、国によっては国の機関から無料で発行される場合もある。ISBNを所有することで、その本が販売されるすべての場所で君が発行者として記録されるんだ。
印刷用本文PDF
正しい判型、塗り足し、余白で書き出された1つのPDFファイル。フォントは埋め込み、トンボは不要だ。これはIngramSparkが印刷機に送るファイルなので、セットアップ中に選択する判型と一致している必要があるよ。
表紙全体のPDF
表表紙だけでなく、裏表紙、背表紙、表表紙を1枚にまとめたPDFが必要だ。背表紙の幅はページ数や紙の種類によって変わるため、IngramSparkが提供するテンプレート生成ツールを使って、正確なサイズを確認しよう。
メタデータと価格設定
タイトル、サブタイトル、著者名、説明文、BISACカテゴリ、キーワード、各市場での定価、卸売割引率、そして返品を受け付けるかどうか。これらは書店が在庫を置くかどうかに影響するため、開始前に決めておこう。
IngramSparkでの出版ステップ
1冊目でも10冊目でも、流れは同じだ。順番に進めて、販売を開始する前に必ず校正刷りを注文して確認しよう。
無料アカウントを作成する
ingramspark.comにアクセスして登録しよう。アカウント作成は無料で、2022年以降、IngramSparkはタイトルごとの設定手数料を廃止したから、タイトルの作成に費用はかからないよ。支払うのはプルーフ(校正用)コピーと、注文した著者用コピーの代金だけだね。
新しいタイトルを開始してフォーマットを選ぶ
ダッシュボードから新しいタイトルを作成しよう。紙の本、電子書籍、またはその両方を出版するかを選択するんだ。紙の本と電子書籍は同じタイトルの下で別々の製品として設定されるから、まずは片方だけ作成して、後でもう一方を追加することもできるよ。
タイトルのメタデータを入力する
タイトル、サブタイトル、貢献者、説明文、BISAC主題カテゴリー、キーワード、ターゲット層、出版日を追加しよう。このメタデータはIngramのカタログに反映され、小売店や図書館が目にするものだから、説明文やカテゴリーは正確かつ具体的に設定してね。
判型、製本、用紙、ラミネート加工を選ぶ
紙の本の場合、判型(サイズ)、製本タイプ(ペーパーバックまたはハードカバー)、本文用紙(ホワイトまたはクリーム)、表紙のラミネート加工(光沢またはマット)を選択するよ。これらの選択によって背表紙の幅や印刷コストが変わるから、表紙テンプレートを生成する前に確定させておこう。
ISBNを追加する
そのフォーマット用に所有しているISBNを入力しよう。紙の本と電子書籍には別々のISBNが必要で、同じ本のハードカバーとペーパーバックもそれぞれ独自のISBNが必要になるんだ。IngramSparkは、君が提供したISBNに基づいてカタログ登録を行うよ。
本文と表紙のファイルをアップロードする
印刷可能な本文のPDFと、表紙全体のPDFをアップロードしよう。まずはIngramSparkの表紙テンプレートジェネレーターを使ってね。正確なページ数と判型に合わせたテンプレートを作成してくれるから、背表紙や塗り足しがぴったり合うんだ。IngramSparkが自動ファイルチェックを行い、進む前に問題を指摘してくれるよ。
卸売割引と返品設定を行う
卸売割引(通常40〜55%)を選択し、本の返品を可能にするかどうかを決めよう。書店は、業界標準の割引率で返品可能な設定になっている本を在庫として置く可能性がずっと高いんだ。この2つの設定は、実店舗に君の本が並ぶかどうかを決める最大の要因になるよ。
各市場の定価を設定する
アメリカ、イギリス、EU、オーストラリア、カナダ、その他の市場の小売価格を入力しよう。IngramSparkは各価格における印刷コストと1冊あたりの予想収益を表示してくれるから、確定前に利益率を確認できるよ。
印刷プルーフを注文する
本を公開する前に、実物のプルーフコピーを注文しよう。判型、表紙の色、背表紙のズレ、用紙、本文のレイアウトを自分の手で確認するんだ。印刷と配送には数日かかるけど、このステップは絶対に飛ばさないでね。
承認して公開する
プルーフに問題がなければ、タイトルを承認しよう。IngramSparkによる短い審査の後、君の本はIngramのカタログに掲載され、Amazon、Barnes & Noble、個人書店、図書館、海外の小売店から注文できるようになるよ。通常、数営業日以内に流通が開始されるんだ。
AIWriteBookからファイルを取得する
AIWriteBookは、IngramSparkが必要とする2つのファイルを生成するよ。IngramSparkへのアップロードを代行するわけではないけれど、印刷準備の整ったエクスポートファイルを提供してくれるから、アップロード作業はとてもスムーズに進むはずだよ。
「出版」ステップを完了させる
AIWriteBook内の「出版」ステップを完了させよう。ここで、流通のための本の最終的なメタデータ、表紙、フォーマットが確定されるんだ。
印刷用PDFをエクスポートする
「エクスポート」ステップで、印刷可能な本文PDFが手に入るよ。IngramSparkで選択する予定の判型(トリムサイズ)に合わせて選んで、ファイルとタイトルの設定が一致するようにしてね。
表紙をダウンロードする
「出版」ステップから、対応する印刷アスペクト比の表紙をダウンロードしよう。IngramSparkの表紙テンプレートジェネレーターを使って、ページ数に応じた正確な背表紙の幅を持つ、フルラップアラウンド(表裏一体型)の表紙を作成してね。
自分でIngramSparkにアップロードする
AIWriteBookはIngramSparkと直接連携はしていないんだ。エクスポートした本文PDFと表紙を自分のIngramSparkアカウントに持っていき、タイトル設定の際中にアップロードしてね。このガイドの他の手順はすべて同じだよ。
価格設定、割引、そして返品
3つの設定が、君の本が市場でどう扱われるかを左右するよ。これらを正しく設定すれば書店に在庫を置いてもらえるけど、間違えるとIngramのリストには載っているけど在庫はない、という状態になってしまうんだ。
- 定価:印刷コストと卸売割引を引いた後に十分な利益が残るよう、市場ごとに小売価格を設定しよう。入力中にIngramSparkが市場ごとの計算結果を表示してくれるから、価格を微調整できるよ。
- 卸売割引:これは小売店が受け取る取り分だよ。業界標準の範囲は40〜55%だね。割引率を低くすれば君の1冊あたりの利益は増えるけど、書店が注文してくれる可能性はぐっと低くなる。書店の棚を目指すなら、標準の範囲内に留めておこう。
- 返品可否:書店は売れ残った在庫を返品できることを前提に注文するんだ。本を「返品可能」に設定することは、君が本格的な商業タイトルであることを示す合図になるよ。返品不可の本を実店舗の棚に置いてもらうのは、ずっと難しくなるんだ。
- プルーフ(校正刷り)と著者用コピー:これらが唯一の実際にかかるコストだよ。プルーフや自分用に注文するコピーについては、印刷代と送料を支払うことになる。設定手数料や年会費はかからないよ。
なぜ著者はIngramSparkを使うのか
IngramSparkの価値は「リーチ(到達力)」にあるんだ。Amazon以外のあらゆる場所に、個人の紙の本を届けてくれるチャネルなんだよ。
本物の書店への流通
Ingramのネットワークは世界中の何万もの小売店に届いているんだ。独立系の書店が本を注文するとき、ほとんどの場合はIngramを通じて行うから、Ingramのカタログに載っていることが書店注文を可能にする条件になるんだよ。
図書館へのアクセス
図書館はIngramを通じて本を仕入れているんだ。Ingramのカタログにある「返品可能」で「業界標準の卸売割引」が設定された本は、公共図書館や大学図書館からも注文される可能性がある。これはAmazon限定の本には閉ざされたチャネルなんだ。
世界規模のプリント・オン・デマンド
IngramSparkは複数の国の購入者の近くで印刷を行うから、イギリスやオーストラリア、EUの読者は、君が在庫を持ったり配送を管理したりしなくても、現地で印刷された本を受け取ることができるんだ。
ハードカバーと電子書籍を1か所で
ペーパーバックだけでなく、IngramSparkはハードカバーの製本や、Apple Books、Kobo、その他の小売店への電子書籍配信も提供しているよ。1つのアカウントで複数の形式とチャネルをカバーできるんだ。
補完的なデジタルチャネル:NanoReads
紙の本がIngramのカタログを通じて流通している間、完成した本をAIWriteBook独自の読書プラットフォームであるNanoReadsで公開することもできるよ。これはIngramSparkの紙の流通に代わるものではなく、並行して利用できるデジタルチャネルなんだ。
- 出版は無料。AIWriteBook内からワンクリックで公開でき、審査の待ち時間もないよ。
- ウェブ、iOS、Androidを通じて、10万人以上の登録読者にリーチできるんだ。
- 君は権利を保持し続けるから、NanoReadsで出版してもIngramSparkでの活動には影響しないよ。
- 印刷版が流通している間に、少ない手間で初期の読者にリーチしてレビューを集める方法だね。
よくある質問と誤解
誤解:IngramSparkはタイトルごとに設定手数料がかかる
以前はそうだったけど、IngramSparkは2022年にタイトルごとの設定手数料を廃止したんだ。アカウント作成もタイトルの作成も無料だよ。かかる費用は校正刷りと著者用コピーの代金だけだね。
誤解:Amazon KDPの代わりにIngramSparkを使うべきだ
ほとんどの著者は両方使っているよ。KDP PrintはAmazonでの販売に強く、IngramSparkは書店、図書館、海外の小売店をカバーしているんだ。これらは補完的な関係で、両方使うのが一般的で確立された戦略だよ。
誤解:無料のISBNを幅広い流通に利用できる
本格的に幅広く流通させたいなら、自分でISBNを所有すべきだね。小売店から割り当てられた無料のISBNだと、その小売店が発行元として紐付けられてしまうんだ。ISBNを所有していれば、すべてのチャネルで君がコントロールを維持できるよ。
結論
IngramSparkは、個人著者が印刷本を世界中の書店や図書館に届けるための実用的な方法だよ。アカウントは無料だし、設定手数料もかからない。プロセスは、慎重なファイル作成といくつかの価格設定を決めるだけだね。
成功を左右する2つの要素は、ファイルの品質と、卸売割引および返品の設定だ。校正刷りを注文し、卸売割引を業界標準の範囲内に保ち、もし物理的な書棚に並べたいなら返品可能に設定しておこう。
AIWriteBookで本を執筆・整形して、印刷用PDFと表紙をエクスポートし、それをIngramSparkにアップロードしよう。オプションで同じ本をNanoReadsにも公開すれば、追加のデジタルチャネルも確保できる。これで印刷の流通、小売、図書館、そして初期のデジタル読者までを一つのワークフローでカバーできるよ。